書店と人とのかかわり



2019年1月19日(土)


UX21新潟テレビ21
「まるどりっ!」さんにて
ユニークな本屋として
ご紹介いただきました。


ほかに紹介されていたのは


移動する本屋
「移動本屋BookKnock」さん。


夜のみ営業する
「栄進堂こんやのほんや」さん。



MCの三河かおりさんが
やさしい言葉で
littlebooksを紹介してくださいます。


>子育て中のおかあさんは
 ゆっくり本を選ぶことが
 できなかったり
 子育てで悩みを抱えていたりも
 するんですが、

 そんなおかあさんの
 こころに訴えるような本を
 選んで置いてくれています。



>どんな本を選んでよいか
 わからないという方へために、
 各本にひろかわさんからの
 メッセージが添えて置いてあります。



ありがとうございます。




littlebooksは
あわただしい日常から離れ
安心して深呼吸できる
時空間でありたいと
いつも思っています。


ゲストの大桃美代子さん。


とてもすてきなコメントを
くださいました。




>本のもたらす効用って
 ただ知識を得られるだけでなく
 空間と時間を贅沢に
 使わせてくれるということも
 あると思うんですけど

 その贅沢さを
 本屋の店主さんが教えてくれる
 その安心感と信頼感。

 そういう書店がある街って
 いい街だなって
 おもいますよね。


>本って今、買おうと思ったら
 ネットでも買えますよね。
 頼んだものがすぐ届くサービスも
 あったりするんですけど

 結局は「人のぬくもり」っていうか
 この人がすすめてくれたからという
 本を通しての「人のぬくもり」を
 感じること。

 やっぱり(それを)人間は
 求めてるだろうな
 幸せってそういうところに
 あるんだろうな。
 という気がしますね。



ありがとうございます。


人のぬくもり。
人とのかかわり。


生きている人間どうしが
社会や家庭の役割を超えた
「個」としてつながれること。


大桃さんのコメントに
この本を思い出しました。



今から22年ほど前の書籍ですが
河合隼雄さんと村上春樹さんの対談
『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』
(岩波書店)。


この本のなかでおふたりが
オウム事件、阪神淡路大震災以降
日本に住む人々の
コミュニケーションのあり方が
大きく変化していることについて
語られていました。



デタッチメント(かかわりのなさ)から
コミットメント(かかわり)へ。



>日常的な想像力を超えた出来事
 通常でない状態が出現して
 ものすごい反動のようなものが出た。

 普段デタッチの状態で
 いるような若者たちが
 (ボランティアなどとして)
 ものすごくコミットした。




さらに河合さんはこのような
予見もされていました。



>外見的にはむしろ
 デタッチしているように見える
 「静かで深いコミットメント」。

 いまの若い人たちも、
 この「静かなコミットメント」と
 いうことがわかると

 それは実に強力な若者のムーブメントに
 つながっていくだろう。



東日本大震災や
数々の震災や災害を経て

河合さんのこの言葉が
今、現実化しているように
感じます。


静かで深いコミットメント。


河合さんはさらに

結びつけるものとして
「物語」が装置として機能すること。

物語はいろいろな意味で
結ぶ力を持っていること、とも。


物語がもつ、結びのちから、
再構築のちから、療しのちから。

私も絵本セラピストとして
実感するところです。



>コミットメントとは
 人と人とのかかわりあいだと
 思うけれど

 これまでにあるような
 「あなたのいっていることはよくわかる、
 じゃ、手をつなごう」というのではなく、

 「井戸」を掘って掘って掘っていくと、
 そこでつながれるはずのない
 壁を越えてつながる、という
 コミットメントのありように
 僕は非常にひかれる。


と、村上春樹さん。


私は0歳赤ちゃんから
大人のみなさんに
絵本を読みますが

その時、絵本をとおして

どこか見えない場所、
暗くて深くて静かな場所で
やわらかく手をつなぐような
そっと、でも確かに触れ合うような

そんな感覚になります。

それは村上さんのいわれる

つながれるはずのない壁を越えて
つながった状態に

もしかしたら
似ているのかもしれません。























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